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居飛穴(201) 中盤入口でいきなり間違える

W五段との一局。

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5三銀先決めに対して早めに▲5八金右と上がっている形です。

<第1図より>
▲6八角 △6三金
▲6六銀 △6五歩
▲7七銀引△6四銀
▲2四歩 △同 歩
▲同 角 △2二飛
▲2五歩 △5五歩 (第2図)

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第1図から先手はすぐに▲6八角と引いてきました。

これは右金を穴熊へ寄せるのが難しくなるので▲6六銀からすぐに仕掛けてくる可能性が高そう。

実戦もそう進み、第2図まではこう進むところか。

問題はここから・・・(←死亡フラグ)。

<第2図より>
▲5五同歩△5六歩
▲7九角 △5一角
▲2四歩 △8四角
▲2三歩成△3九角成
▲2五飛 △5二飛 (第3図)

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▲5五同歩に何か違和感を感じながら指した△5六歩が悪手。

▲5八金右の形なので5七の地点に利きが多く、この垂らしは有効ではありませんでした。

指した後に「ん?この形は△5六歩ではなくて△5二飛じゃなかったか?」と思い出す始末。

過去事例を調べてみると「居飛穴(165) 終盤で千日手」が同一局面の一局。この時はちゃんと△5二飛と回っているのですがねぇ(;´д`)

▲7九角と引かれて2筋突破が受かりません。

とはいえ△5一角~8四角はひねりが無さすぎたか。

一回△3五歩(変化1図)と突いて▲同角ならそこで△5二飛と回って△5五飛の飛び出しが角当たりになるような手を考えるべきだったかもしれません。

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更に実戦の手順でこの後▲2五飛とされた手には△3三桂(変化2図)でした。

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以下▲2四飛に△2一飛と引けば先手の飛車の侵入を遅らせつつ△5一飛~5五飛が残るので、悪いながらもこう指すべきところです。

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<第3図より>
▲3二と △5五飛
▲同 飛 △5五銀
▲2五飛 △6四銀
▲2一飛成     (第4図)

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▲3二とに△5五飛とぶつけたのですが、ここも△3二同飛▲2一飛成△5二飛と我慢する方が粘りがあったと思います。

飛車交換後の▲2五飛が見落としていた手。

第4図となってはもうどうしようもありません。

以下ボロ負け。居飛穴相手にリードされると悲惨なことになると改めて実感。

▲5八金右~6六銀型を久々に指されたとはいえこれぐらいはちゃんと覚えておかなければならないのですが、実戦不足が響いています(←と言い訳^^;)


category
4四銀型

居飛穴(200) 角を転換する順に頭をとらわれる

T六段との一戦。

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後手は5三の銀の態度を保留し△7四歩と突いてきました。

<第1図より>
▲1六歩 △4二角
▲1五歩 △4四銀
▲4五歩 △3三銀引
▲4六銀 △8六歩
▲同 歩 △同 角
▲8八飛 △8五歩 (第2図)

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▲1六歩の様子見に対して後手は△4二角。

ここから斜め棒銀ならば「【研究】後手穴熊5三銀態度保留型 その4」で検討した順で対抗しようと思っていたのですが、実戦は▲1五歩に△4四銀と四枚穴熊を目指してきました。

対する▲4五歩は真部流ならではの手ですが、対局中は△7四歩とすでについている(△7三角と引ける)形なので△6四角~4五銀もあるかなと考えていました。

しかし今回検討してみると▲4五歩に△6四角▲3七桂△4五銀には▲6五歩△7三角▲6四歩(変化1図)という手がありました。

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△同角の一手ですがそこで▲6八飛と回れば角を逃げるわけにはいかず、△4四歩(▲同角なら△4六歩の意味)でも▲6四飛△同歩▲5三角として先手が指せそうです。

なお▲4五歩に角を出ずに単に△同銀として▲6五歩△4四歩という順もあるかもしれませんが、後手としては4三の地点に利きがないので選びにくい順かと思います。

本譜は少考後に△3三銀引とし、▲4六銀にすぐ△8六歩から仕掛けてきました。

<第2図より>
▲5五歩 △同 歩
▲5四歩 △5二金
▲5八飛 △2四銀
▲5五飛 △4二角
▲5九角 △8六歩 (第3図)

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▲5五歩~5四歩はよくある筋。

△5二金と5三の地点を強化してきた手に▲5八飛と転戦します。

ここで△2四銀が初めて見る手。

最初は意味が分からなかったのですが、この戦型でよくある▲5九角~2六角と転換した際に△3五歩という手を見た一手ということに気付きました。

ここからがお恥ずかしい話なのですが、頭の中はこの▲5九角~2六角及びそれに対する△3五歩にどうしようかということしか考えられなくなりました。

今よ~く△2四銀の局面を見れば、▲8六角△同歩▲7一角で簡単に良しではないですか・・・(;´д`)

実戦は▲5五飛としてしまい、△4二角と逃げられてチャンスを逸します。

続く▲5九角も前述の順に頭がとらわれており、ここは▲6五歩△8六歩▲5六飛(次に▲5五角の狙い)という順で角の活用を考えた方が良かったかもしれません。

<第3図より>
▲2六角 △3五歩
▲同 銀 △同 銀
▲同 角 △6四角
▲4六角 △5五角
▲同 角 △6四銀
▲4六角 △6九飛 (第4図)

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凝り固まった頭(苦笑)で▲2六角。

後手の狙いである△3五歩には▲同銀から角を捌くのが一応用意の順。

ただ飛車角交換後の△6四銀は打ちにくいだろうと思っていたのですが、ノータイムで指されました。

▲4六角と逃げた手に△6九飛と打たれたところで手が止まります。

これが▲6五歩を消し、かつ▲7七桂には△6六飛成(次に△5五銀がある)を見た手でどう指せばよいかすぐに浮かびません。

<第4図より>
▲7一角 △7二飛
▲3五角成△4二金寄
▲3七桂 △5八歩
▲2五桂 △5九歩成
▲4八金上△5八と
▲同 金 △8九飛成
▲6五歩       (第5図)

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第4図は後手も▲6五歩の筋があるのですぐには△8九飛成とはできません。

しかし▲7一角は疑問。

△8五飛と逃げられると、▲7七桂は△4五飛ですし、▲3五角成には飛車を浮いたことで▲6五歩の筋が消えたので△8九飛成とできます。

実戦は△7二飛だったので▲3五角成として端攻めの威力が増加しそうで、これで良くなった気がしました。

あいかわらず△8九飛成と出来ない後手は△4二金寄としてきましたが、▲3七桂~2五桂で端攻めが厳しそう。

△5九歩成~5八と、は先手陣の一段目を開けることで端攻めの牽制という意図だったのかもしれませんが、持ち駒がないので▲同金と払って怖くはありません。

結局△8九飛成とするくらいしか手が無く、▲6五歩と突いた第5図は先手優勢。

以下数手で後手投了となりました。


category
5三銀態度保留型

居飛穴(199) 後悔していた手がすべて有益になる

F五段との一局です。

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後手は5三の銀の態度を保留したまま穴熊にしてきました。

上図は▲1六歩と様子を見た手に△4二金寄としてきたところ。

<第1図より>
▲3七桂 △4四歩
▲1五歩 △3二金寄
▲2六歩 △7四歩
▲5九角 △7二飛 (第2図)

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後手の角を引く筋が消えたので▲3七桂は跳ねてみたいところ。

対して△2四角とあくまで△4四歩を突かない手も考えられますが、本局は素直に受けてきました。

ここで▲4五歩はそれこそ後に△2四角~4二飛などの筋を喰らいそう。

ということでまずは▲1五歩と端を詰め、その後チャンスを見て銀冠にしようと考え▲2六歩。

代えて▲6五歩とする手も勿論ありそうですが、後手の右桂に跳ねてこられる筋が嫌いなのであまり考えませんでした。

△7四歩に斜め棒銀を警戒して先に▲5九角。

△6四銀なら▲6五歩と突くつもりでした(△同銀なら▲6八飛~7七桂の予定)。

本譜は△7二飛。

<第2図より>
▲7九飛 △9四歩
▲9八香 △5一角
▲9六歩 △4二銀
▲2七銀 △3三銀右
▲3八金 △2四歩 (第3図)

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第2図では▲8八飛も考えられます。以下△7五歩には▲8六歩△7六歩▲8五歩で良さそう。

しかし△8二飛と戻られるとその後の手が分かりません。▲7八飛と戻ると後手も△7二飛で千日手模様。先手番でこれはさすがに指す気はしない^^;

ということで本局は▲7九飛と引きました。あくまで後手の斜め棒銀には▲6五歩の筋で対抗するつもり。

△9四歩に▲9八香は離れ駒を作らないで待機した手ですが、代えて▲7七桂もあったか?

しかし△8二飛▲6五桂△6四銀(変化1図)とされると次に△6五銀~6七桂の筋があり、左桂は捌けるのは気持ちよいのですがその後がよく分かりません。

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ちなみに△6七桂の両取りの筋はこの時点で全く気付いていません(;´д`)

後手は△5一角から右銀を引きつけて四枚穴熊へ。

第3図で△2四歩と突かれて銀冠穴熊への進展を見せられた時に「▲9六歩とすぐに受ける必要はなかったのだからその分を銀冠へ回して先に▲2五歩と位を取っておくべきだったか?」と後悔します。

<第3図より>
▲2五歩 △同 歩
▲同 桂 △2四銀
▲2六歩 △2三銀
▲3七角 △8六歩
▲同 歩 △8二飛
▲7七飛 △8六飛
▲8七歩 △8四飛
▲4五歩 △7三桂 (第4図)

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すんなり銀冠穴熊へされてはたまらんと▲2五歩と仕掛けますが、この時点でもまだ前述の△6七桂という両取りの筋に気付いていません。

ただ▲2六歩に△2五銀には▲3七角とすれば被害は最小限で収められるか?

後手もそう考えたのか実戦は桂馬を取らずに△2三銀と上がってきました。

私はここでようやく△6七桂に気付きます(;^_^A アセアセ・・・

となるともうこの筋を避けつつの▲3七角しか思いつきません。

しかし△8六歩と突かれると手抜きで▲4五歩は△8七歩成が香取りになってくるので指しにくい。

▲8六同歩~7七飛は苦心の順。ただこれで意外に差がついていないようです。

▲4五歩は待望の反撃。△4四歩型がアダになっています。

対して△7三桂としてきたのですがこれはどうだったか。△7三角とぶつける方が勝ったと思います。

後手はこの時点で王手のかかる穴熊。これが△7三角を選ばなかった理由でしょうか。

<第4図より>
▲4四歩 △8八歩
▲9七桂 △8九歩成
▲7五歩 △8八と
▲7四歩 △8七と
▲7五飛 △9七と
▲7三歩成△8八飛成
▲4三桂      (第5図)

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▲4四歩の取り込みは非常に大きい。

後手は△8八歩から攻めの継続を図ってきましたが、先ほどまで後悔していた▲9六歩や▲9八香が全部有益に働く望外の展開となりました。

7五の飛も△4五桂などを消しており、▲4三桂と打ち込んだ第5図はさすがに先手良し。

この後もリードを守っていたのですが、最後にとんでもない見落としが発生します(;´д`)

それが以下の図。

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△2五銀と桂馬を取ってきた手に▲同歩△2六歩▲同銀とした局面。

よ~く見るとここで△1六桂がありました・・・。

▲2七玉しかありませんが△2九飛▲2八銀△5七桂成の進行は勝てません。

つまり図に至る手順中の△2五銀を取らずに▲4八銀と引いて脇腹を固めておかなければならなかったのですね。

実戦は後手が△1六桂に気付かず△5九角成だったので難を逃れました。

以降はさすがに間違えずに勝ち。


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5三銀態度保留型

ノーマル急戦(63) △4三金を上がるタイミング

Y五段との一戦。

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先手は▲4六歩と突いた後にすぐには仕掛けず、まずは▲5七銀左の形を作ってきました。

<第1図より>
▲4五歩 △2二飛
▲3七桂 △4三金
▲4四歩 △同 銀
▲9七角 △6四歩 (第2図)

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▲4五歩の仕掛けに△2二飛と備えます。先手は4筋を取り込まずに単に▲3七桂。

ここで△4三金と上がった手は悪手。

▲4四歩△同銀に▲2四歩△同歩▲2五歩(変化1図)の継ぎ歩攻めをされると困っていたところでした。

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先手がすでに▲3七桂と跳ねているので▲3五歩の筋は薄くなったことから、△4三金に代えて△8二銀(変化2図)が正着。

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4三に金が居なければ▲4四歩△同銀▲2四歩△同歩▲2五歩の継ぎ歩に△同歩▲同桂△5三銀の切り返しがあります。

変化2図から▲4四歩△同銀に▲4六銀ならばそこで△4三金(変化3図)。

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この局面で▲2四歩△同歩▲2五歩は△同歩▲同桂△2四角(変化4図)が銀当たり。

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以下▲3五歩△4五歩▲同銀△3五角▲4四銀△同角▲同角△同金▲3一角△2三飛▲4二角成△2七歩▲同飛△3八角(変化5図)といった進行が一例ですがいい勝負でしょうか。

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本譜は先手が継ぎ歩ではなく端に角をノゾく手を採ってきました。

対して△3二飛は▲2四歩△同歩に▲2二歩でも▲2五歩でも苦しそうなので△6四歩はこの一手か?

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<第2図より>
▲6六銀 △4二角
▲4七銀 △8二銀
▲4六銀 △7一金
▲7五銀 △5三銀 (第3図)

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6一の金が浮いているので△6四歩に▲同角△5三銀▲同角成△同金▲4五桂という強攻も当然考えられるところ。

以下△9一角成▲5三桂不成△6二金▲8八銀△同馬▲同玉△5三金(変化6図)の進行はいい勝負か?

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後手陣はバラバラですが金と桂香の二枚換え。

また8八の玉が王手××取りのラインにも入っているので、先手も一度は自陣の手入れが必要そうです。

実戦は先手が▲6六銀とこの順を自重。右銀も4六まで繰り出してから▲7五銀とさらに攻勢を採ってきました。

対して△5三銀と引いたのですが、ここは△6五歩と突く方が穴熊らしかったかもしれません。

▲7七桂が気になったのですが、この桂を跳ねると先手陣はかなり弱体化するので△7四歩▲6四銀に△3五歩(変化7図)から暴れてみてどうか?

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▲7七桂を跳ねないで単に▲6四銀でも△6六歩▲同歩△3五歩と似た順で暴れに行く方が穴熊の「遠さ」を生かした戦い方だったかもしれません。

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<第3図より>
▲8八角 △4四歩
▲4五歩 △3三角
▲4四歩 △同 銀
▲4五歩 △5三銀
▲3三角成△同 桂
▲6三角 △4二金 (第4図)

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△5三銀は▲4五桂なら△6二銀と引いて次に△4四歩を狙うつもりの手。

先手も当然それは避けて▲8八角と戻り4筋をこじ開けに来ました。狙いは角交換後の▲6三角。

ここで手が見えませんでした。本譜の△4二金は▲4一角成の筋を受けた手ですが正直冴えません。

もう後手陣は穴だらけで角成りの筋を全て防ぐことはできないので、△4二金ではなく△5五歩▲同歩△3五歩(変化8図)と戦線拡大を目指すほうがマシでしょうか。

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一見▲同銀で意味が無いようですが、△6二銀▲4一角成△4二金▲3一馬△3二飛(変化9図)とぶつけます。

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▲2一馬あるいは▲同馬△同金▲2四歩という進行なら△4五桂と跳ねて、▲同桂に△3七角~5五角成とするのが△3五歩からの狙い。

先手の7五銀がいまいち働いていないのでこの順は十分ありそうでした。

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<第4図より>
▲8五角成△2一飛
▲8六馬 △6五歩
▲6八金直△1四歩
▲9五歩 △6一飛
▲5七金右     (第5図)

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△2一飛~6一飛と回ってみたものの▲5七金右とガッチリ4六の銀に紐を付けられてこれ以上手が出ません。

▲8五角成には△6二銀と固めて、もし▲6四銀と取ってくるのであればそこで△3五歩として前述の△4五桂~3七角(この場合6四の銀取りにもなる)という筋を狙うべきでした。

結局第5図以降あっさり先手の飛車を成り込まれてしまい必敗形に。

そこから往生際悪く粘っていたら一瞬怪しくなったのですが、そこで再度受け間違いが出て結局負け・・・orz


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ノーマル急戦

居飛穴(198) 相手がクリックミス

Y五段との対局です。

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上図は△4四歩に▲1六歩と様子を見たところ、やや珍しいタイミングで△7四歩と突かれた局面です。

<第1図より>
▲1五歩 △5一角
▲2六歩 △5二金
▲2七銀 △4三金右
▲3八金 △9四歩
▲9六歩 △8四角 (第2図)

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後手の意図は以前研究した松尾流と斜め棒銀の両にらみ(.)かと思っていたのですが、本局は△5一角と角の転換を選択されました。

対局中は深く考えずに銀冠まで移行したのですが、実はこのタイミングで▲5九角(変化1図)と引く手があったかもしれません。

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以下△7二飛でも△8四角でも▲3七角と転換し、△6四歩あるいは△6四銀と角筋を止めてくる手には▲6五歩~4五歩と仕掛けてしまおうという手。

これは後手の右金がまだ6一にいて、▲4五歩とした時にに後手陣の4筋が薄く見えることから十分ありそうでした。

本譜は銀冠を完成後、△8四角にさてどうしましょう?

<第2図より>
▲5九角 △6四歩
▲8八飛 △7三桂
▲8六歩 △同 歩
▲同 飛 △8五歩
▲8八飛 △6五歩 (第3図)

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▲6五歩と角道を開けても△4四歩型の居飛穴にはあまり響きそうもなく、逆に△7三桂から狙われそうなので▲5九角を選択。

もし後手が△4二銀~3一銀とするのであればこちらは▲2五歩~2六角と進めて、振り穴対銀冠の逆パターンのような形にするつもりでした。

実戦は後手が△6四歩と攻撃姿勢を見せてきたので▲8八飛と牽制。

後手もここで角を引くのはさすがに気合が悪いと見たか△7三桂と跳ねてきました。

問題はここ。普通は▲7七桂かと思います。

実際そう指したかったのですが、△7五歩とされたらどうなるのか読み切れませんでした。

7七の地点は先手の角が利いているので普通は無い手ですが、△7五歩▲同歩△同角▲7四歩の時に一回△6二銀と我慢された後が分かりません(後に△7六歩で取り返せるので先に損しても構わないという考え)。

しかしそこで▲7八飛として、△7六歩には更に▲3七角(変化2図)とする手がありました。

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以下△8六歩には▲7三歩成△同銀(△8七歩成は▲8二と△7八と▲7二飛)▲6五桂△同歩▲7六飛で、続いて△7四銀あるいは△8四銀には▲4五歩、△7四歩には▲7五飛△同歩▲4五歩でいずれも先手が捌けそうです。

よって変化2図では△8三飛と角筋をかわしつつ7三の地点を強化する一手かと思いますが、以下▲7三歩成△同銀(△同飛は▲8五桂)▲6五桂△同歩▲7六飛△7四歩(△7四銀は▲6七桂)▲6五歩(変化3図)で先手の模様が良いでしょう。

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次に▲7五飛と切り飛ばして▲6一角~4五歩といった手が見えるので△5三角(△4二角は▲6四桂で桂成が受けづらい)と逃げるくらいかと思いますが、こちらも▲4八銀と固めておいて後手の右銀が不自由なぶん指しやすそうです。

本譜は▲7七桂ではなく▲8六歩から一歩持つ順を選んでしまいました。

△6五歩は当然の反撃。ただこれは受かるだろうと思っていました。ところが・・・。

2017-03-19g.png

<第3図より>
▲4八角 △6二飛
▲6五歩 △同 桂
▲6六銀 △7七桂成
▲同 銀 △4八角成
▲同金引 △6九飛成
▲8五飛 △4二銀
▲8一飛成△3一銀右(第4図)

2017-03-19h.png

▲4八角から▲6五歩と取り返して▲6六銀と出れば後手から攻めは無いだろう、と思っていたところ△7七桂成と捨てられて愕然。全く読んでいませんでした。

ただ形勢はまだ互角か。桂と歩を三枚持っているので端攻めが利きそうです。

そして後手の穴熊は3二金型なので一段目に飛車を成り込んでからの端攻めは相当強烈。

ということで後手は△4二銀~△3一銀右と自陣を補強してきました。

<第4図より>
▲1四歩 △同 歩
▲1三歩 △同 香
▲2五桂 △8八歩
▲1二歩 △同 玉
▲1三桂成△同 銀
▲1八香打△8九歩成(第5図)

2017-03-19i.png

それでもこちらからは端攻めしかありません。

▲1三歩には△同銀と予想し、それならば3一の地点への利きが弱くなるので▲5二角(変化4図)と打つ予定でした。

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△2二銀引には再度▲1三歩ですし、△2二銀上には▲4三角成~4一龍(すぐ▲3二金は△6一歩で止められる)、△3三金寄には▲2五桂があり、△4二金引には▲3四角成としておいて端攻めや▲2三馬が残ります。

よって△2二玉かと思いますが、穴から引っ張り出せれば先手が勝ちやすそう。

実戦は▲1三歩に△同香でした。

▲2五桂に△8八歩は桂香を補充して端の補強や反撃を見た手。

対して▲1二歩の叩きから端攻めを継続したのですが、ここでも▲5二角と打っておくほうが良かったようです(角を手持ちにしているよりも切り飛ばす味を残しておくほうが有益だった)。

<第5図より>
▲9一龍 △2四桂
▲2五歩 △3六桂
▲同 銀 △1六桂
▲同 香      (投了図)

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▲9一龍と香車を補充し三段ロケットの用意。

問題は△2四桂に対する▲2五歩。

ここは当初の予定通り▲1七香打として△2二桂(△1五桂は▲同香~2五桂)とさせてから▲2五歩が正解でしょう。

実は△3六桂と跳ねられる手を軽視していました。跳ねられてから

「▲同銀に△2六桂とされると意外に厳しいのでは?」

「いやいやそこで▲1四香と走れば、以下△3八桂成▲同金△1四銀▲1三歩でまだ分があるのでは?」

などと考えていたところに△1六桂。

どう見ても相手のクリックミスですね。結果的に拾わせてもらったような勝ちになりました。


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4四歩型